ワークフローとは
ワークフローとは、仕事を進めるために繰り返し行う一連のステップのことを指します。 ワークフローは、タスクまたは目標によって異なり、必要に応じてシンプルにも複雑にもできます。 重要なポイントは、プロセスを管理しやすいステップに分割し、システマティックにそれを実施することで、目指す結果を達成するということです。
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ワークフローの構成要素
Asanaでは、チームの業務ルーチン(ビジネスプロセス)を詳しく説明することになるため、どのような順序で何が必要か、誰が責任を持つかを全員が把握して、重要なステップが忘れられることを防げます。
Asanaのプロジェクト、タスク、サブタスクなどのさまざまなオブジェクトや、カスタムフィールド、フォーム、ルールなどの機能が、こうしたワークフローを作成する際の構成要素です。 これらをさまざまに組み合わせることで、多くのことを達成できます。
プロジェクトのシナリオ
Asanaでいくつかのプロジェクトを作成した方は、正しく作成できているのか気になるかもしれません。 効果的なプロジェクトとは何かを知り、設定方法を理解することで、すべてを順調に進めることができます。
ここではプロジェクトの一般的な「シナリオ」を3つご紹介します。Asanaのプロジェクトの大部分は、このいずれかのシナリオを利用して作成できます。
青写真1:期日のあるプロジェクト
期限のあるプロジェクトには、明確な開始時点、経過、終了時点があります。 作業は具体的な期限までに順序に沿って行われます。
期限のあるプロジェクトの例
- イベント
- 製品リリース
- 従業員のオンボーディング
期限のあるプロジェクトの特徴
- タスクが順番に完了する
- 個別の独立した仕事である
- プロジェクトに最終成果物または期日がある
Asanaで期限のあるプロジェクトを管理する
例を見てみましょう。 Lionaさんはアサナ商事のイベントコーディネーターです。
Asanaが導入される前は、イベントのチェックリストをスプレッドシートで管理していました。 Linoaさんは現在、チームのイベント計画ワークフローを管理するため、Asanaを活用しています。
イベント計画の作業は通常、決まった順序で進むため、Lionaさんは新しいプロジェクトを作成し、リストビューでイベント要素の整理を開始します。

Linoaさんのプロジェクトが、リストビューで次の項目で整理されていることがわかります。
- セクションを追加する
- 仕事をサブタスクに分割する
- カスタムフィールドを適用する
- マイルストーンを設定する
依存関係を追加して、引き継ぎを自動化する
期日のあるプロジェクトでは、仕事の順序は仕事そのものと同じくらい重要です。 タイムラインビューを使えば、綿密なプロジェクト計画を立てて、すべての仕事がどのように関連しているのかがひと目でわかるようにできます。
プロジェクト計画を作成しながら仕事をつなげるには、依存関係を使用します。 時間的な競合がある場合は、直接タイムライン上で期日を調整できます。 仕事の進行に合わせて、依存するタスクが完了するとチームに通知が送られます。
よく使用するワークフローのカスタムテンプレートを作成する
カスタムテンプレートを作成すると、今後、プロジェクトのセットアップにかかる時間を節約でき、全員が正しいプロセスを行えるようになります。 プロセスの調整や、過去のプロジェクトから学んだことは、テンプレートを更新して反映しましょう。
上の例を見ると、Lionaさんはこのプロジェクトの構築が終わった後、別のイベントで同じプロセスを使用します。 プロジェクトをカスタムテンプレートに変換すれば、プロセスは簡単に複製できます。
- Lionaさんが、プロジェクト名の横にあるドロップダウンの矢印を使って、このプロジェクトをカスタムテンプレートに変換します。
- 新しいイベントを主催するたびに、チームはこのテンプレートを使ってプロジェクトを新規作成できます。
- カスタムテンプレートに設定済みの日付がある場合は、新規プロジェクトの作成時に開始日または終了日を選択します。 これによりAsanaが自動的にタスクの日付をスケジュールします。
期限のあるプロジェクトの
テンプレート
Asanaのプロジェクトテンプレートギャラリーを使って、チームの期限のあるプロジェクトをよりよく管理しましょう。
青写真2:継続的なプロセス
この種のプロジェクトでは、仕事がさまざまな段階を経て進行します。 各仕事は最終ステージに到達すると完了します。 チームは一つ一つの仕事に対して同じプロセスを繰り返します。 仕事が常に流れてくるため、 プロジェクトそのものは終わりません。
継続中のプロセスの例
- 毎週のアジェンダ:議題にタスクが追加されては完了していく
- 進行中のカレンダー:タスクはイベントやコンテンツなどを表す
- 問題の追跡:新しい問題が追加されるたびに、優先度やステータスにより分類され、さまざまな段階を経て解決へと至る
継続的なプロセスの特徴
- 業務が複数のステージを移動する
- プロジェクト=アクションが必要な仕事のために常時設定されているパイプライン
- プロジェクト=特に期日が決まっていない継続的なプロセス
Asanaで継続的なプロセスを管理する
別の例を見てみましょう。Jamieさんははアサナ商事のクリエイティブプロデューサーです。イベントチームから、イベントに使用するための画像やブランド入りグッズのデザインリクエストを頻繁に受け取ります。 アサナ商事のチームは、クリエイティブのデザインリクエストをAsanaで構成しています。
Jamieさんはプロジェクトをボードビューでセットアップして、チームのクリエイティブリクエストの受け付けプロセスを合理化および自動化しています。

- Jamieさんは、リクエストプロジェクトをボードビューで構成します。 継続的なプロセスではボードビューが一般的です。 プロセスの各ステージをボードで横に追跡するほうが、直感的にわかりやすいためです。
- これらのセクションは、作業が新しいリクエスト(New Requests)から最近完了したもの(Recently Completed)へと移行していく各ステージを表しています。
- カスタマイズメニューから、Jamieさんはカスタムフィールドを追加します。 現時点では、優先度、承認ステージ、推定時間のフィールドが追加されています。
- ボードビューでは、タスクの右下隅にある枝分かれのアイコンをクリックすると、サブタスクが表示されます。
フォームを使ってリクエストの形式を統一する
Jamieさんはこのプロジェクトでフォームを作成することで、仕事リクエストの単一のエントリーポイントを作成し、関連する情報を事前に収集できます。 誰かがフォームに入力すると、その内容がこのプロジェクトに新規タスクとして表示されます。
フォームを使うと、チームの仕事の開始方法や必要な情報の収集方法を統一し、仕事の見落としを防ぐことができます。 フォームは社内外のチームと共有できるため、情報を集めて整理統合し、無駄なやりとりを最小限に抑え、チームの勘違いを防止できます。
フォームはAsana Premium以上のプランでご利用になれます。 ブランチ、ヘッダーのカスタマイズ、確認メッセージのカスタマイズなど、フォームの一部の機能はBusinessとEnterpriseのお客様がご利用になれます。
よく使うアクションをルールで自動化する
Jamieさんのプロセスで、一部のステップは毎回同じ方法で行われます。ルールを追加すると、共通のアクションを自動化し、手作業を減らすことができます。
ルールを使用すると、ルーチンタスクを合理化して、ワークフローを簡単に構築できます。 ルールを機能させるには、ルールを作動させるトリガーと自動的に実行されるアクションが必要です。
ルールは、Asana Premium以上のプランでご利用になれます。 カスタムルールビルダー、条件付きカスタムルール、承認ステータスの変更によるトリガー、コメント追加アクションなど、一部のルールの機能は、BusinessプランとEnterpriseプランのみで利用できます。
シナリオ3:リファレンスのプロジェクト
Asanaが情報の記録や整理に使えるとは思わなかった方もいらっしゃると思います。 実は、リファレンス用のプロジェクトを作成することで、こうした業務をAsanaで管理できます。
リファレンスプロジェクトの例
- 従業員ハンドブックの情報を記録する
- 長期計画やカレンダーを可視化する
- チームのブレインストーミングからアイデアを集める
リファレンスのプロジェクトの特徴
- 期日が設定されず、継続的なプロセスでもない
- 作業対象のタスクは含まれない
- 可視性の向上や情報の整理が主な目的である
- プロジェクト自体に時間制限がある場合とない場合がある
リファレンスプロジェクトのマッピング
この種のプロジェクトをセットアップする方法は、正解が1つあるわけではありません。整理したり表示したりする情報の種類が多岐にわたるためです。 プロジェクトのフォーマットは目的により決められます。
- 従業員用ハンドブックは多くの場合、リストビューで表すのが簡単です。
- スケジュールにはカレンダービューが適しています。
- ロードマップはタイムラインビューでうまく機能します。
- グループでのブレインストーミングにはボードビューが適しています。
チームの足並みを揃えるためのヒント
関連する作業同士を接続し、プロジェクト全体の可視性を高めるために、以下のヒントをご活用ください。
- 同一のタスクを複数のプロジェクトに追加する(マルチホーム)
- 説明やコメントでタスクやプロジェクトを @メンションする
- プロジェクトの概要を使用して、プロジェクトの目的の説明、関係者の定義、主要なリソースの共有、ステータスの更新を行う